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シナリオ名:鈴鳴村の神隠し

推奨人数:2~3人
推奨技能:<心理学><図書館>
戦闘:有、しかし重くはないので自衛程度で構わない。
形式:シティ/クラシック
時間:ボイセで2時間~
難易度:★★☆☆☆
導入の種類:行方不明になった娘を探すように依頼をされる。

資料:NPC立ち絵
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それは過去に起こった神隠し事件から始まる。
この町には時々子供が消える神隠しが起こっていた。
それは定期的だが不確かで、いつ起こるかわからない。
そしてそれが今回も起こった。神隠しの秘密が暴かれた時
探索者の選ぶ選択とは。迎えるエンディングとは。
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【はじめに】-KPへ
このシナリオは初心者向けをイメージして書かれています。なので情報量としては少なめです。
シナリオ終盤にて何かを犠牲にして何かを得る、と言った展開もあります。
よって、RPや雰囲気を楽しむシナリオとなっています。以上を踏まえた上でお楽しみください。

〔NPC紹介〕
●NPC1
伊癖 透-いくせ とおる 年齢:21歳
職業:新聞記者 性別:男性
◎10年前に起こった神隠しからただ一人帰ってきた青年。
ある事件によって怪我を負い、それ以来少し内気な性格になってしまった。
現在は鈴鳴町の隣町(戸鳴町)にて新聞記者としている。
現在の新聞記事の担当は『陸本優ちゃん誘拐殺人事件』である。
STR:10  DEX:11  INT:16 アイデア:80
CON:12  APP:16  POW:9 幸 運:45
SIZ:12  SAN:45  EDU:14 知 識:70
H P:12  M P:9  ダメージボーナス:±0
技能:目星:50 聞き耳:50 図書館:65 写真術:40 説得:45
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●NPC2
明知 惠-あけち めぐみ 年齢:20歳(当時:10歳)
職業:- 性別:女性
◎10年前に神隠しにあい、行方不明になった少女。
しかし彼女は飲み込まれるときに完全ではないがショゴスの意識を乗っ取ってしまい、現在はショゴスとして生きている。
( )の中はショゴスの姿のもの。
STR:10(50)  DEX:17(4)  INT:13 アイデア:65
CON:13(40)  APP:13  POW:12 幸 運:60
SIZ:11(73)  SAN:0  EDU:6 知 識:30
H P:12(57)  M P:12  ダメージボーナス:±0(+6d6)
技能:なし
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●NPC3
兎津木 笑-うつぎ えみ 年齢:32歳
職業:専業主婦 性別:女性
◎娘が神隠しにあった女性。
娘を溺愛しており、いてもたってもいられず探索者に依頼をする。
STR:6  DEX:11  INT:12 アイデア:60
CON:11  APP:12  POW:11 幸 運:55
SIZ:13  SAN:50  EDU:14(+1) 知 識:75
H P:12  M P:11  ダメージボーナス:±0
技能:目星:60 図書館:70 製作(料理):65
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●NPC4
兎津木 香-うつぎ かおり 年齢:9歳
職業:小学生 性別:女性
◎神隠しではなく誘拐事件に巻き込まれた被害者。
アイドルを目指しており、笑顔が可愛らしい女の子。
STR:6  DEX:15  INT:13 アイデア:65
CON:14  APP:15  POW:15 幸 運:70
SIZ:8  SAN:70  EDU:6 知 識:30
H P:12  M P:15  ダメージボーナス:-1d4
技能:回避60 芸術(歌唱):50 芸術(ダンス):55 芸術(演技):15
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●NPC5
獲崎 鉄-えざき てつ 年齢:32歳
職業:犯罪者(女児誘拐犯) 性別:男性
◎神隠しの時期と合わせて兎津木香を誘拐した誘拐犯。
幼い女児にコンプレックスがあり、目的は身代金でもなく性的暴行でもなくただ殴る事を好む猟奇的殺人者である。持ち物はナイフ<1d4+db>と携帯電話と財布のみ。
STR:15  DEX:12  INT:12 アイデア:60
CON:15  APP:8  POW:14 幸 運:70
SIZ:14  SAN:70  EDU:14 知 識:70
H P:15  M P:14  ダメージボーナス:+1d4
技能:こぶし:70 回避:50 ナイフ:40 目星:75 言いくるめ:60
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【導入】
探索者の元に兎津木 笑(うつぎ えみ)から依頼が入る。
それは『娘がいなくなった為、探して欲しいと言うもの』だ。
既に警察には届けを出しているが、いてもたってもいられずに昨日からずっと娘を探している。そして笑は本日警察署の方に呼ばれており、その時間の間だけでも探索者に捜索をして欲しいと探索者に依頼をする。
依頼主である兎津木笑と知り合いの場合は兎津木香と何度か会っており、彼女の事を知っていても良い。

【依頼】
□行方不明の娘について-ステータスに関してはNPC4を参照。
・明るく活発な少女である。
・居なくなったのはおそらく昨日の夕方である。
・その時の格好は黒の長袖にジーンズ生地のショートパンツ、黒のニーソックスに白い運動靴とランドセル。
 ∟季節に合わせて格好は変えても良い
・髪はおさげのようにして二つ結びにしている。
・その日は学校から帰ってこず、心配になって外に探しに行ったがどこにもいない。
・下校を共にしている友達にも聞いてみたが、途中まで一緒でいつもの分かれ道で分かれたらしい。
・友達と分かれた道から家までは子供でも10分もかからない距離である。
・近くでは壊れた防犯ブザーが見つかっている。
・事件性が高いので警察にも届け出は出している。

【事件現場】
探索者たちが鈴鳴町で初めに訪れる場所である。周囲は田畑だらけの田舎の道だ。
周囲に<目星>を行うと小さな白い石のようなものを見付ける事ができる。
<アイディア>でそれが乳歯という事に気が付ける。
他にも<医学>や<生物学>にてその乳歯が下犬歯のもの、そしれ生え変わる時期が8~9才頃である事がわかる。
∟母親に聞けばその歯がぐらついていたという事を教えてくれる。
更に暴力に関して長けた探索者は<こぶし>の技能でこの歯が殴られて吹っ飛んだものである事がわかる。

【鈴鳴町について】
町の名前は『鈴鳴町』(すずなりちょう)と言い、半分は都会として発展し、もう半分は山に囲まれ、緑の多い土地となっている。
今回兎津木香が居なくなったのは緑豊かな田舎の方である。

【町での聞き込み】
★『神隠し』について
・約5年置きに神隠しは起きており、その度に町の子供が2、3人消えている。
・しかし中には誘拐や事故と言った事件もあるので、神隠しはあくまで噂である。
・昔から噂されているが、『神隠し』とは誰も言わない。暗黙の了解のようになっている。
・5年前にも行方不明事件があった気がする。
・10年前は神隠しにあったとされる少年が帰ってきたと言うニュースがあった。
など、他に必要そうな情報を与えて良い。

【図書館】
ここ最近で起きている事件について図書館やスマートフォンの検索機能にて調べる事ができる。
ロールは<図書館>または<コンピューター>が妥当だろう。
しかし、出てくる情報がとても断片的なので、出てきた情報を更に詳しく調べたり、絞り込んだりする場合にはふたたび<図書館>のロールなどを行うといいだろう。
KPは調べる媒体によって情報の出し方を工夫しても良い。

『誘拐事件について』-SNS
つい最近隣町で誘拐事件があったとされる。
誘拐現場とされている場所には引きちぎられた防犯ブザーが落ちていたとの事。

『女児殺人事件について』-新聞記事
用水路にて女児の遺体が発見された。と言う記事である。
今朝未明、行方不明だった陸本 優(おかもと ゆう)ちゃん9歳が用水路にて遺体で発見された。優ちゃんは数日前に学校から帰って来ず、防犯ブザーのみを道に残し行方がわからなくなっており、見付かった時には既に死後1日は経っていたそうです。
体には鬱血など、複数の暴行された痕があり、警察は行方不明事件から殺人死体遺棄事件として捜査を進めているとの事です。

『鈴鳴村の噂について』-SNS
「失踪事件の多い某町の話って知ってる?」
「知ってる、なんでも昔は『鈴鳴村』って呼ばれていたらしいね」
「『鈴鳴村』?町とかって由来があってつくけど、どんな由来があるの?」
「やっぱり鈴が鳴るからじゃない?」

『2008年発行の雑誌の記事』-オカルト雑誌
この町は昔、『鈴鳴村』と呼ばれていたらしく、その鈴鳴村には神様が住んでおり、時折子供を拐って隠したとされる。しかし誰に聞いても鈴鳴村に住んでいる神様を知る人はいない。
神隠しは約5年置きに起こり、行方がわからなくなるのは12歳以下の子供のみである。誘拐や事故と言った話もあるが、あまりにも忽然と消えてしまう為『神隠し』と言った言葉は言わずとも、そう思っている人は少なくはない。
不思議なのは町に突然響く鈴の音の数日内に必ず起こると言う事だ。もしかしたら神はこの町には住んでおらず、どこか違う場所に住んでおり、時折帰ってくるのかもしれない。その時に子供が拐われて消えてしまう…。
しかし、『神隠し』にあったとされる子供が誰一人として帰ってきていないわけではない。2006年に起こった神隠し事件からは一人の少年が帰ってきたそうな。少年は「化物を見た、そいつに友達が全員連れて行かれた」と語っていたそうだ。
補足:鈴鳴村は、村同士の合併で現在の名前になっている。

※オカルト雑誌を見た上で、神隠しに生存者がいると言う情報を手に入れた上で詳しく調べると10年前の新聞記事を見付ける事ができる。

『神隠しの生還者、刺される』-新聞記事
○月×日、伊癖透(いくせ とおる)くん11歳が腹部を刃物で刺されると言う事件が発生した。容疑者の名前は明知樹(あけち いつき)。話によると明知容疑者は「こいつが帰ってきて、うちの娘が帰ってきていないなんて許せない」と語っている。彼女は行方不明になっている明知惠ちゃん(10歳)の母親であった。
透くんは前日に起きた行方不明事件から奇跡的に帰ってきたばっかりであり、仲のよかった友人の母親に刺されたショックもあり現在も治療中である。

『鈴鳴村の土着神話について』-SNSやオカルト掲示板
この村では特に土着神話のようなものはない。
しかし、目玉と肉の集合体のような妖怪はいる(らしい)。とされている。

【伊癖透への接触を図る】
事件があったとは言え現代で一般人である彼を探すのは難しいと判断されるかも知れない。

KPへ:ここはPL、PCの行動に合わせてKPが自由に彼と接触させることがよいだろう。
・例えば、探索者が探偵や警察などの人を探すことに長けた人物であるなら情報収集能力として<図書館>などで人物を絞り込む事ができるだろう。
・適切なロールに成功するのであれば、『伊癖』と言う珍しい苗字の人物がこの付近の新聞社にて働いている事がわかるかもしれない。
・交番で聴き込む事も可能であろう、しかし相手は警官であるので、情報の聞き出し方には気をつけなければならない。
・探索者が幸運ロールなどに成功し、そこが女児誘拐・殺人死体遺棄事件の現場の近くであるならその事件を担当している伊癖に声をかけられると言うものも良いだろう。

【伊癖透との接触】
『神隠し』の事や『女児誘拐事件』について詳しく聞いてくる探索者に対して伊癖は少し不安げな表情を浮かべるかも知れない。
彼の見た目としては好青年で、顔立ちはまだ少しだけ幼いながらも整っており、口元のほくろが印象的である。特に気になる仕草や癖もなく至って普通の社会人といった感じである。
彼に対して何か聞くのであれば、落ち着いて探索者の質問に答えていく事だろう。
やけに落ち着いている事を不信に思って<心理学>を試みるのであれば、彼が過去の事にそれなりの折り合いをつけて向き合っていると言う事がわかる。

★事件当日について
・その日は全員で神社の公園で遊んでいた。
・惠ちゃんを含めてあと2人友達がいた。
・遊んでいるとどこからか不思議な音が聞こえて、それに釣られるようにして自分たちは神社の奥の方へと歩みを勧めていった。

★見たと言う化物について
・大きな黒い塊で、たくさんの目と口があった事を覚えている。
・鈴が鳴る様な変な鳴き方をしていた。
・飲み込まれた友達を助けようとしたが自分の力じゃどうにもならなかった。
・その後気絶をし、目が覚めると病院の天井を見ていた。そして町が行方不明事件で大騒ぎになっている事を知った。

★生還した後、刺された事件について
・惠ちゃんの母親にお腹を刺された。その時に事はよく覚えている。
・とてもショックだった、惠ちゃんと学校に行く時に迎えてくれる人が包丁を向けてきたのだから。
・惠ちゃんのお母さんはその後、自分のやった事の罪の重さと未だに帰ってこない惠ちゃんの事で気を病んでしまい自らの命を絶ったと聞いている。
・今でも自分は惠ちゃんの事を探している。事件は定期的に起こるが風化させないためにもこうして新聞社で働いている。

★惠ちゃんについて
・優しくて、強くて、自分をいつも引っ張っていってくれる様な子だった。
・できる事ならもう一度会いたい。もしかしたら、見つかるかもしれない。自分も協力していいだろうか?

★女児誘拐事件・死体遺棄について
・彼はとても痛ましい事件だと思っている。
・今回香ちゃんがいなくなった事を話しているのなら、彼も協力を望むことだろう。

KPへ:彼は兎津木香を探している探索者たちに協力しようとする。彼はエンディングでの主要人物となるので何としても連れて行かせるように。

【町での騒動】-任意のイベント(探索者が車移動、行き先が既に神社の場合は起こさなくても良い)
伊癖透が同行し、ある程度調べ終えると町がにわかに騒がしいと言う事がわかる。
人だかりができており、調べてみればひき逃げ事件があったとの事。集まっている人の中には目撃者もいる為、話を聞くことができるだろう。

★ひき逃げについて
・白い車が女性を轢き、その場から逃走したそうだ。
・今も逃走中らしく、轢いたときに女の子の悲鳴がどこからか聞こえたらしい。
・警察も捜査に出ている。
★何か気になった事はないか
・怪しい白い車を見た。
・その車はあっち(神社)の方へと向かった。

探索者が向かうのであれば、この後警察も神社へと向かうが、入り組んだ山道になっており、土地勘のある者でなければ神社へと直ぐにたどり着くのは難しいだろう。
探索者には伊癖透が同行しているので難なく神社の方へと向かうことができる。

【神社】
鬱蒼と生い茂った森の中に佇む名前のない神社。
石段が続いておりその麓には一台の白い車が停まっている事がわかる。その車をよく調べてみるならば何かとぶつかったのか、ボディにへこみなどを見付ける事ができる。
<目星>で車の近くに飾りの付いたヘアゴムが落ちている事がわかる。これは兎津木香のものである。

【誘拐犯との戦闘】
<聞き耳>
男性の声と少女の悲鳴が聞こえるのがわかる。
石段を駆け上がり、その方向に向かえば、一人の少女(兎津木香)がナイフを持った男に押さえ込まれているのがわかる。少女には暴行されたのか顔に青黒い痣がある事がわかる。
男を止めようとするならば戦闘開始となる。

探索者が戦闘技能を持っていない、または探索者が押され気味の場合など、時間経過で神社の扉が開け放たれて男と兎津木香を飲み込んでしまう事にしてもよい。
また伊癖透に戦闘技能はなく、更に刃物に対して恐怖心がある。なので兎津木香の保護を任されるかもしれない。その場合確りと彼女を保護し、探索者たちの戦闘を見守るが、戦闘終了後に起こるイベントではショゴスの触手に兎津木香を取られてしまう。

【戦闘終了後】
男を倒した後、大きな音を立てながら神社の扉が開かれた。そしてその暗闇から出てきたのは無数の目玉が蠢く巨大な玉虫色の肉塊だった。その肉塊は何かを探すかのようにその無数の目玉をぎょろりと動かすと、(伊癖透の腕から)兎津木香を持ち上げて、ずるりずるりと神社の中へと引きずり込んでいく。兎津木香の悲鳴が探索者の元に届いた。
そして真っ先にそれを追うのは伊癖透だった。彼は「あれだ!僕が見たのは!あそこに惠ちゃんがいる!!!」と叫びながら触手を追いかけ神社の奥へと入っていってしまう。
彼を追うのであれば探索者たちは神社の中へと足を踏み込む事となる。中は薄暗く、奥へと空間が続いている。
神隠しの正体を確かめる為に、伊癖透や兎津木香を追う為に探索者たちが更に奥に進むのであれば元凶であるショゴスと対面する事になる。

探索者が歩みを進めていくと、そこにいたのは蠢く玉虫色をした空間覆い尽くす程に巨大な怪物だった。その怪物は無数の目玉と口を有しており「てけり…てけりり…」と鈴の鳴る様な鳴き声を上げている。異臭を放つその怪物の前には黒い肉を必死にかき分ける伊癖透と、その怪物の肉に取り込まれるようにして気を失った兎津木香の姿があった。神隠しの正体、そしてその恐ろしいまでに異様で大きな姿の怪物を見た探索者は<1d6/1d20>のSANチェック。

【探索者の選択】
怪物の肉を引っ掻くようにして引き千切りながら、半狂乱になる伊癖透の声とは別に「…透…くん……?」と言う弱々しい女性の声が聞こえた。そしてそれは探索者たちにもはっきりとわかる事だろう。その化物の中心から肉をかき分けて顔を覗かせたのは成人女性だった。肉が動き、女性の直ぐ側では力ない兎津木香がゆっくりと飲み込まれていくのがわかる。そしてその女性の顔を見た伊癖は震える声で彼女の名を呼んだ。「惠、ちゃん…?」伊癖のその問いに明知惠の幼い面影を残した女性は悲しそうに微笑んだ。

伊癖透は言う。
「惠ちゃん、僕もそっちに行きたい。もう君がいない世界は嫌だ。」
その言葉に明知惠は答える。
「ダメだよ、透くん…、せっかく神隠しにあわないで帰れたのに」
伊癖透は返す。
「いやだ、お願いだ、惠ちゃん。僕も連れて行って」

明知惠にすがるようにしてその身を肉塊へ沈めていく伊癖透。
探索者はこの光景に対して<目星>又は<アイディア>を試みる事ができる。
成功するのであれば伊癖透が明知惠を求めて肉塊に身を埋めると、その分だけ兎津木香が肉塊から押し出されていくのがわかる。探索者は一人の人間がこの肉塊に完全に飲み込まれたとき、兎津木香は助けられるのではないか?と考えつくだろう。

探索者の選択の時となります。
・伊癖透を肉塊へと飲み込ませ、兎津木香を救出するか。
・伊癖透を説得し、兎津木香を肉塊へ取り込ませるか。

少しの間なら伊癖透、そして明知惠に対して探りを入れる事ができる。しかし探索者の声は二人にはなかなか届かないだろう。ここで<心理学>をオープンで試みる事ができる。
成功するならば、今まで見てきた彼の状況や過去、この現状から二人の心理状況や考え、一番強い感情を少しだけ汲み取る事ができる。

〔伊癖透に関しての心理学〕
伊癖透は10年前、彼女に恋をしていた。その恋心は神隠しにより伝える事もできず、そしてその彼女の母親に刺された事により心の奥深くにその気持ちを封印していた。その気持ちが今再び明知惠に会うことによって抑えきれない程の執着に変わってしまった。のではないかと推測できる。
故に彼は「彼女と、惠ちゃんと一緒になりたい、ずっと一緒にいたい」と一点張りするだろう。
<精神分析>や<説得>、無理やりであればSTR対抗などで引き剥がす事は可能であろう。

〔明知惠に関しての心理学〕
彼女は伊癖透を「ダメ、帰って、まだ間に合うから」と突き放そうとしている事が見受けられる。
しかし、探索者は現状から彼女に対してこのように推測する事ができる。明知惠もまた、10年前、彼に恋をしていた。その恋心は神隠しにあった事により伝える事も、彼の想いも聞く事ができなかった。彼女は何故か自分だけ肉塊と完全に一体化する事ができず10年間を肉塊として孤独に過ごしていた。彼女の、彼を突き放す言葉の裏にある本当気持ちは「伊癖透とずっと一緒に居たい」と言う気持ちが強くある事に気付く事だろう。

※誘拐犯(獲崎)を取り込ませると言う選択は想定されていない。そしてこの場に彼がいない限り取り込ませるのは難しいだろう。彼を取りに行くと言う行動は時間を取るためその間にも伊癖透は彼女へと飲み込まれていくに違いない。
※明知恵を攻撃しようとした場合は伊癖透が庇いに入り、そしてそれに怒った明知恵が探索者を攻撃してきます。戦闘ラウンドとなり、探索者は為すすべもなくショゴスの押しつぶしによって殺されてしまう事でしょう。
それを避けるためにも、KPは探索者から「攻撃する」と言う案が出た場合はしつこく止めて欲しい。それでも攻撃をするとなった場合は仕方がない。

【エンディング】
A.伊癖透を肉塊へと飲み込ませ、兎津木香を救出する。
探索者は伊癖透のその行動を止める事はなかった。伊癖透は明知惠の名を愛しそうに何度も呼びながらゆっくりゆっくりとその肉塊へと飲み込まれていく。彼女もまた彼の覚悟、そしてずっと伝える事のできなかった「惠ちゃん、好きだよ」と言う言葉を聞いて、あどけなさの残る瞳から大粒の涙をこぼした。彼女もまたその自身とも呼べるその肉塊で伊癖透を抱きしめるようにして包み込んで行く。あなたたちの耳には「ずっといっしょ…」「ずっといっしょ…」「「ずっと、いっしょ」」と二人の声が重なっていくのが聞こえる。そして伊癖透が完全に明知惠に飲み込まれたそのとき、肉塊からズルリと音を立てて兎津木香が吐き出された。駆け寄って確認をしてみるのなら確りと息をしている事がわかる。
そして大きな肉塊から二人の声がする。「「ありがとう、もうここに来る事はないから、安心して」」そして、ずるり、ずるり、てけり、てけりり…と鈴の鳴る様な音を奏でながら、肉塊は神社の奥の暗闇へと消えていった。

B.伊癖透を説得し、兎津木香肉塊へ取り込ませる。
探索者は伊癖透を引き止めた。彼と明知惠には距離が出来、その距離に彼女がどこか寂しそうな表情を見せた、そんな気がした。しかし明知惠は「それでいいの…ありがとう、ありがとう…透くん…幸せになってね…」と、その瞳から大粒の涙をこぼす、その涙に伊癖透は床に膝を付き、嗚咽を漏らした。「また、僕は、惠ちゃんを…惠ちゃんと、せっかく、会えたのに」それを慰めるように明知惠は泣きながら、それでも笑顔で「ありがとう透くん…好きだったよ」…。そして彼女の横で眠る兎津木香は、ゆっくりとその肉塊へと飲み込まれていった。
そして大きな肉塊は探索者に再び「ありがとう…、彼を…よろしくね」と言うと、ずるり、ずるり、てけり、てけりり…と鈴の鳴るような音を奏でながら、神社の奥の暗闇へと消えていった。

探索者と選択した人物は静寂の中に取り残される事だろう。
兎津木香を救出していた場合は後に兎津木笑に彼女が入院している病室へと呼ばれ、二人から礼を言われる。兎津木香は探索者たちに元気にお礼を言い、ニコリと犬歯が一つ抜けた歯を見せて笑うのだ。

【生還報酬など】
A.
探索者の生還…1d6
兎津木香の生還…1d3
誘拐犯獲崎の逮捕…KPがあげたいだけ
兎津木笑から報酬金
神隠しの原因であるショゴスはもうここに来る事はない。

B.
探索者の生還…1d6
伊癖透の生還…1d3
誘拐犯獲崎の逮捕…KPがあげたいだけ
兎津木笑からの依頼を果たす事はできなかった。どう伝えるかは探索者次第である。
そして生き残った伊癖透は毎日この神社へと訪れ、明知恵を求め続ける。そして5年後…。

【背景や補足】
●鈴鳴村の神隠しと伊癖透、明知惠につて
かつて鈴鳴村と呼ばれていた町には定期的に門を通りショゴスがやってきては神社にやってくる子供を呼び餌としていた。それは『神隠し』として現代にまで伝わってきていた。
そして10年前、門を通ってやって来たショゴスは神社の公園で遊んでいた伊癖透たちを誘い食事をしようとしますが、この時伊癖透のみを取り逃がしてしまう。それどころか飲み込んだ明知惠を消化する事が出来ず、意識すらも乗っ取られてしまった。ショゴスとなった明知惠は10年間を孤独に過ごし、そして様々な偶然が重なってずっと恋心を寄せていた伊癖透と再開する事ができた。そして伊癖透もまた明知惠に恋をしており、再開する事によって心の奥底へと封じ込めていた気持ちがとめどないものとなった。
ショゴスである明知惠に飲み込まれた伊癖透がどうなってしまうのかはわからないが、彼は彼女といられるのなら幸せなのかもしれない。

●誘拐事件について
陸本優、兎津木香の誘拐事件は偶然神隠しの時期に被った同一犯によるものである。
獲崎は廃れたあの神社を拠点をしており、共犯も2人程いたが、戦闘が起こる前の時間に神社に身を潜めていた2人はショゴスである明知惠に食べられてしまった。
偶然外にいたため獲崎は無事だったが、連れていた兎津木香に抵抗された事と、ここにくる途中ひき逃げを起こした事に苛立っていたのか暴行を行おうとしていた。彼は全てが終わったあとに神社へと駆けつける警察に確保される事だろう。

参考:某漫画

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2017-01-07 : CoCシナリオ :
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